寄生虫・ウイルスに関する検査・診断・治療および研究を専門とする研究室です
The 16th Asian-Pacific Congress for Parasitic Zoonoses (APCPZ)が台中で開催され、所が Special lecture "Human gut intestinal protozoan flora."をまた水野先生とArifahさんが口頭発表をおこないました。
ハサヌディン大学を訪問し、医学部の博士課程学生を対象に Guest Lecture「Gut Protozoan Flora: A Notion of Factor X of Hygiene Hypothesis」をおこないました(2023年10月23日、ハサヌディン大学医学部、マカッサル)、また、ブルクンバ助産師学校を訪問し現在、同地で実施している出生コホート研究に関する採材の研修会を開催しました(2023年10月26日、ブルクンバ)。
ArifahさんとAuliaさんが口頭発表をおこないました。金沢から瀬戸大橋を渡って車での大遠征でした。
Prof. Jamalauddin Jompa学長が当教室を訪問されました。ハサヌディン大学医学部寄生虫学との長年の協力関係を賞して記念品をいただきました。当教室では現在、2名のハサヌディン大学出身の医師が博士課程に在籍、研究に励んでいます。
薬学の吉田栄人教授を大会長に金沢で全国大会が開催されました。所は副大会長、水野は事務を担当し、教室員全員参加での学会準備となりました。
まるまる2年ぶりに金沢を離れました。留学生にとっては、初めての直接の学会参加です。
金沢医科大の医動物学教室、金沢大整形外科、北陸大学の先生方も参加し長八で忘年会を開催。よく飲みました。
金沢大学では、寄生虫調査・制圧を目的とした海外フィールドワークを2006年から継続的に実施してきました。これまでの調査結果を総括し、インドネシアの学童および乳幼児における寄生虫感染症の現状を検討、医療関係者に周知徹底するために、2019年3月にスラウェシ島マカッサルのハサヌディン大学医学部および近隣のブルクンバ助産婦アカデミーを訪問し報告会を実施しました。
ハサヌディン大学医学部における報告会:日本ではもはや見られなくなった多くの寄生虫感染症が、途上国では未だに普通に見られます。なかでも腸管寄生虫感染は学童に成長阻害などの悪影響を及ぼすことから学校保健による対策が重要ですが、現地では専門人材が育成されておらず、ほとんど対策が取られていないのが実状です。ハサヌディン大学医学部では、金沢大学医薬保健研究域医学系寄生虫感染症制御学教室への留学生で2019年3月に学位を取得した医師のジョコ・ヘンダルト氏による私たちのインドネシアにおける寄生虫フィールド調査の報告とともに、教室主任の所が日本の寄生虫撲滅の歴史に関する講演をおこないました。参加したインドネシア側の医学生、大学院生、教員の日本の寄生虫病制圧の経験に対する関心は高く、熱心な質疑応答がかわされました。
ブルクンバ助産婦アカデミーにおける報告会:アカデミーは、ブルクンバ地域の母子保健施設で働く助産婦を育成しています。このアカデミーの講師であるムディア・カマルディン氏は2015年に寄生虫研究により当教室で学位を取得しており、現在進行中の乳幼児における寄生虫調査の現地協力研究者です。今回の訪問では、この研究の背景にある母子保健における寄生虫病コントロールの重要性についてアカデミーの学生とともに地域保健担当者の参加を得てディスカッションすることができました。現地では母体の寄生虫感染の新生児および乳幼児への影響がほとんど考慮されておらず、報告で提示したインドネシアにおける寄生虫病の蔓延状態は、現地保健関係者に危機感をもって理解されました。質疑応答では、寄生虫の検出方法、コントロールのための基本的なアプローチなど、具体的な質問が寄せられ、今後、いかに介入策を構築していくべきかの話し合いがおこなわれました。
国際医療協力の意義:日本の国費外国人留学生制度によって育成された上記のような若手の寄生虫学者が途上国で活動を開始しています。このようなキーパーソンを通して国際医療協力を推進していくことは極めて効率的であり、国際保健環境の改善をはかる上で有効なアプローチといえます。
調査概要:学校健診で採取した学童便を材料に、寄生虫の顕微鏡検査を実施しました。サンプル収集と顕微鏡検査には日本人学生と現地保健関係者が共同であたり、日本人学生には寄生虫検査の実地体験を、また現地関係者には寄生虫症対策構築のためのエキスパート教育を提供しました。さらに日本では卒業研究の学生が遺伝子スクリーニング法をもちいた寄生虫同定を進めています。
調査結果:160名の学童の便検体を回収し、顕微鏡による寄生虫検査を実施しました。検出された寄生虫の種類と陽性率は、回虫67(41.9%) 、鞭虫15 (9.4%)、鉤虫2 (1.3%)、ジアルジア7 (4.4%)、アメーバ類21 (13.1%)、ブラストシスチス28(17.5%)となり、調査地域における多様な寄生虫の高度まん延が確認されました。分子分類による寄生虫評価は現在進行中ですが、さらにメニール鞭毛虫、エンテロモナス、レトルタモナス、腸トリコモナスなどの鞭毛虫類が検出されています。
本調査による成果:土壌伝播線虫と呼ばれる回虫、鞭虫、鉤虫などは、駆虫薬の単回投与で治療が可能です。このため、健診結果データをもちいて学校医により駆虫が実施されました。また、多様な寄生虫の高度まん延は、調査地域の学童の置かれている厳しい衛生状態を明らかにしています。そこで、現地保健衛生当局とともに、同地域の学童における衛生状態の改善と寄生虫対策の構築について検討を開始しました。プロジェクトに参加した現地の若手スタッフは寄生虫スクリーニングのスキルを身につけようと努力を続けています。したがって、当局による公衆衛生対策の構築が今後は自立的に進められていくことが期待されます。
① 背景:日本ではもはや見られなくなった寄生虫感染症ですが、途上国では、多様な寄生虫疾患がいまだにまん延しています。なかでも腸管寄生虫感染は学童の成長を阻害する可能性があることから、学校保健などによる対策が重要ですが、途上国の多くでは、ほとんど対策が取られていません。
② 目的:途上国における腸管寄生虫症のまん延実態を把握し、そのデータを保健衛生当局に提供することで、学校保健方式による寄生虫対策を現地に構築することを目指しています。
③ フィールドワークの概要:学校健診で採取した学童便と感染経路推定のための家畜・家禽・野鼠などのヒト周辺の動物由来便を材料に、寄生虫の顕微鏡検査をおこないました。サンプル収集と顕微鏡検査には日本人学生と現地保健関係者が共同であたり、学生には寄生虫検出の実地トレーニングを、また現地関係者には感染症対策構築のためのエキスパート教育を提供しました。
④ 結果:144名(男子74名、女子70名)の学童の便検体を収集し、また動物便としては、野鼠、豚、山羊、犬などの合計87検体を採取しました。ヒト便検体の顕微鏡検査では、回虫(かいちゅう)55(38.2%) 、鞭(べん)虫(ちゅう)16 (11.1%)、鉤(こう)虫(ちゅう)4 (2.8%)、鞭(べん)毛虫(もうちゅう)14 (9.7%)、アメーバ類31 (21.5%)、ブラストシスチス(26.4%)と極めて高度な寄生虫のまん延を認め、動物サンプルからは、さらに多くの寄生虫感染を検出しました。寄生虫がヒトと動物の間で感染環を維持(人獣共通感染)しているかどうかを判断するには、遺伝子レベルでの寄生虫解析が必須なため、この調査で得られたDNAサンプルを用いた分子解析が卒業研究の学生や大学院生らによって進行中です。
⑤ 成果:以上のデータを現地保健衛生当局に提出し、全学童への駆虫を実施しました。これまでの本活動を通じて腸管寄生虫感染症の調査地域における高度まん延の実態が周知され、本調査地以外の複数の校区を含む学童健診の実施が保健当局において検討されています。
2015年には2月と9月に、また2016年は9月にフィールドワークを実施しました。
宇賀昭二先生の主催で神戸大学で開かれた台湾、韓国、日本の寄生虫学者による会。
もともとは台湾と日本の間で交互に開かれていたが、一昨年から韓国が加わり、また、その他多くのアジア(フィリピン、ネパール、ラオス、タイ、バングラデッシュ、インドネシアなど)・中東(イラン、エジプト)からの参加者の発表もあり盛会だった。
教室史上最大の調査隊となった。
実に、日本人12名、インドネシア人4名の16名、宿舎はほぼ貸し切り、また車は2台のバンに押し込むようにして移動。適正人数というものをしみじみと実感させられたフィールドワークだった。
事故も無く、全員無事帰国。
金沢大(9名)
所、荒山、木村
医学科学生 山下、山本、毛利
保健学科学生 上條、柴田、永元
奈良女(1名)吉川
福井大 (2名)藤井、青木
エイクマン分子生物学研究所(3名)
Din Syafruddin、Anggi Puspa Nur Hidayati 、Nanda Rizky Pratama
バンドン工科大(1名)Alidi Kusuma
タイのバンコクで開かれた国際感染症学会。2500人が登録とアナウンスがあった。
デング熱のまん延が報告され、一方、ワクチンがいよいよでるかと期待が高まる。
タイ料理が、とても幸せな学会でした。
飛騨高山 Hidatakayama
From Dec. 1 to 2, we visited NAGOYA.
It was quite short trip; however, thank to 36 students joined the activity, we enjoyed various sightseeings and discussions together. Thank you all!! :)
M. Tokoro (Coordinator of the study tour )
Schedule table
1st Day;
Naito Museum of Pharmaceutical Science and Industry
Nagoya City Science Museum
Aichi Medical University
Lecture at Aichi Medical University: Prof. Makoto Itoh
“Urinary antibody tests as the usable screening methods for parasitic diseases”
2nd Day;
Nagoya Castle
Takayama City
As Seminar Banquet at the conference room in Nagoya Tokyu Hotel, we could have an opportunity to discuss about current study topics in various field of medical sciences. All members enjoyed those exciting discussions!
We also enjoyed various food that was provided as lunch and breakfast during this tour. This picture was taken in a Japanese restaurant serving traditional Japanese food.
2011 Sumba
2006 Siberut Island